分類不能項目
Vol. 61
2014. April.20
親子で北海道鉄道旅〜江差線編〜
久々の親子で鉄道旅です。チビスケも中学校に入学してからは一緒に遊んでくれなくなり寂しい思いをしていた父でしたが、北海道の江差線が本年5月を持って廃止になると聞き、いてもたってもいられなくなりました(半分ウソ)。以前から廃止になる前に一度訪れたかった路線ですが、なかなか機会に恵まれませんでした。しかしこの春、一念発起して行くことにしました。プランをチビスケに任せ、私はお財布係といった関係です。
2014年3月29日(土)
午前中のお仕事を終わらせて、急いで帰宅しチビスケとともに東京駅に向かいます。そうです時間がもったいないので飛行機のほうが速いのはわかっていますが、そこはやっぱり新型新幹線に乗車したい!というわけで東北新幹線「はやぶさ」に乗車し一路北海道に向かいます。
新型車両はそれはそれでステキ!
青函トンネルをくぐって函館到着。でも到着は夜の10時過ぎで駅の周囲はほとんど真っ暗。土曜の夜というのに人通りもあまりありません。函館は来るたびに寂れているような気がしてなりません。
ところでチビスケはというと冬の北海道を訪れるのは初めてのことなのです。ちょっとした雪だまりをみても「雪がすごい!」と言って興奮しています。こんなもん単なる残雪じゃい!と説明しても理解できないようです。でも翌日一面の雪景色を一度見ると、すぐにこれが「当たり前の風景」と納得したようでした駅チカのホテルに宿泊。オヤスミナサイ
函館駅周囲のパノラマ写真 ヒトがいない!
今回廃止になるのは「木古内ー江差」間です
2014年3月30日(日)
本日午前中の目的は今年の5月で廃止になってしまう、江差線の「木古内(きこない)ー江差」を味わう事です。本来ならば途中の駅も降りてみたいのですがスケジュール的に無理なので、とりあえず全線走破!する事となりました。
6:53 普通江差行き
↓
9:17 江差一気に函館から江差に向かいます
函館駅に行くと、そこには江差行きの普通列車キハ40が停まっています。うーんやはりローカル線はディーゼルがよく似合います。乗客はほとんどカメラを携えており、明らかに鉄道ファンと思われる面々で占められていました。それでも満席とはほど遠い状態です。列車はガタゴトとのんびり走ります。ローカル線の星?キハ40ディーゼルカーです。このプレートも見納めなのでしょうね
チビスケは「北海道限定商品」ということで「ソフトカツゲン」なる乳酸菌飲料を買っていました
ところがこいつは108キロカロリーで炭水化物は25.8gという糖質のカタマリであり、蛋白は1.1g,大切な脂質はゼロという糖質制限からするとトンデモナイ飲み物です
途中、木古内駅からはこの先廃止になる路線となります。ここから向かう江差方面は輸送人員がJR北海道管内で最も少ないそうです(だから廃止されてしまうのですけど)
木古内駅は幹線上にあり今後も残ります。ホームには来年開業予定の新幹線への期待を伺わせるポスターがあちこちにあります。でも新幹線ができるとますますこの辺は「通過駅」として寂れていくような気がしてなりません
さすが木古内駅は立派!
江差線は新幹線開業後JRより経営分離され、交流電化されている木古内駅と五稜郭間は第三セクター鉄道へ移管されるそうです
駅内にはられた江差線廃止の宣伝?ポスター
車窓から各駅をみると駅舎というか待合い所は小屋のようなものや、昔の車掌車を改造したものなど、いかにも北海道らしいものが続きます。車窓から撮影した駅舎というか待合の建物たちです
渡島鶴岡駅 プレハブのような待合
吉堀駅 昔の車掌車を流用したものですね
神明 昔ながらの木造待合
湯ノ岱 おしゃれ!交換駅でもあります。徒歩10分のところに入浴施設があり、かつては賑わったであろうと思われます
宮腰 ここも木造待合 ステキ!
桂岡 ここも車掌車流用 北海道によく見られるようです
中須田 ここも車掌車
上ノ国駅 公民館風と思ったら公共施設に併設されているそうです
そして終点 江差
終着駅で行き止まり。でも先には立派な集合住宅が見えます
函館方向を見てみます
cubicVR画像です(360度上下左右を見ることが出来ます。Apple以外のPCでは要QuickTime)
その1
その2駅前には江差のゆるキャラが寂しそうにしています
待合室はこんな感じ。ほとんどが鉄道趣味の方々です
窓口では記念切符を求める列が出来ていました
トイレは暖房が効いて暖かったです
降りたのはほとんどが鉄道マニアで一斉に撮影を開始します。列車は一時間ほどで折り返し運転となるので、その間しばし散策します。駅前パノラマ写真です
うーん確かに駅の周りは閑散としておりお店らしいものはおみやげ店一軒のみ。通りに出てみても店舗はおろか人影もありません。日曜の朝10時頃とはいえ寂しい限りです。調べてみると街の中心はここから徒歩で15分くらいかかるそうです。駅としての場所も今や不適切な場所になってしまったのでしょう。廃止になるのも仕方がないですね
少し離れると日本海が見えます
江刺駅の時刻表 一日6本しか運行されないのですね
駅前にあったバスの時刻表 列車よりもよほど本数が多いです
思ったのですが、どの駅も駅周囲に人家などは比較的目立っています。なのに路線が廃止されるということは「鉄道ではなく自動車が移動手段になっている」ということを如実に示しているのではないでしょうか?
代行バスが走るのでしょうが、将来交通手段を持たない高齢者などにとっては「移動手段としての鉄道がない」ということがどのような結果をもたらすのか不安は残ります
時間となり乗ってきた列車に戻り函館方面に向かいます