Vol. 40
2010. April. 22
親子で北近畿秘境駅乗下車旅行(悪戦苦闘編)
最初にお断り
これは昨年2009年3月の記録です
チビスケは中学受験をすることになり、そのため今回の旅行をもって受験が終わるまで鉄道旅行を封印することになりました。そのためこれが2009年最後の旅行となりました。そこで目的は鉄道好きならば誰でも一度は訪れたい?山陰本線にある餘部(あまるべ)鉄橋としました。ここは現在新しい鉄橋に立て替え中であり、来年にはしまうと廃止されてしまうという情報もあり一度は訪れたいと父としてもかねがね思っていたところなのです。しかし目的地は遠い!これを日帰りで行くにはかなりの強行軍となることは目に見えていました
Wikipediaより
日本海に面していますが兵庫県です
予定はチビスケに任せていました
2009年3月22日
6時00分東京発
のぞみ1号
8時11分
京都着
8時59分 特急たんば1号福知山行き
10:24福知山到着
10:48福知山発 特急北近畿5号城崎温泉行き
11:53 城崎温泉着
11:57 普通浜崎行き
12:45餘部着予定
14:01餘部発
14:10 久谷着
15:12発
15:22 鎧着
16:20 鎧発
そこで終了
京都に20:05に戻って
東京駅には22:43 に戻ってくることになりました
自宅に到着留するのは
夜の11時半過ぎになると思われました
の予定でした。
父としては子供の頃から興味があった餘部鉄橋にいよいよ行けるのかと楽しみにしておりました。
しかしそこには重大な問題が一つありました。
「餘部鉄橋は風に弱い」ということです
天気予報では何とかなりそうではありました。当日、朝の4時前に起き、行動開始!!私は家を出るまではテンションが上がらず足取りが重かったのですが、不思議なことに家を出て駅に向かって歩き始めると元気が出て気ました。一体何が私を動かしているのでしょうか??列車の神でも憑依しているのでしょうか??
チビスケとはりきって始発の新幹線に乗り込み、京都からは乗り換えて福知山にたどり着きました。ところが雲行きが怪しくなり今にも雨になりそうな天気。
いきなり京都です
いやないやな予感がしてきました。なぜなら餘部鉄橋は風が強くなると安全上の観点から「運休」」となるのです。城崎(きのさき)温泉までは天気はどんよりとはしていたがなんとかなっていました。
しかし!ついにおそれていたことが現実になりました。
「強風のため餘部鉄橋は運用停止」とのこと。列車は香住(かすみ)駅で運行停止となってしまいました。
がーん!はるばる東京からやってきたのにここまできて断念(涙)か!?
とりあえず行けるところまで行ってみよう。もしかするとそこで運転再開になるかもしれない、と思いつつ城崎温泉から進みます。車内で弁当を食べるが、おいしいはずの駅弁がなぜか味がしないような気がしてきます。
残念ながら目的地のひとつである「鎧(よろい)駅」の一つ手前にある「香住(かすみ)駅」でとうとう列車は止まりました。ここで折り返し運転することになりました。これより先に行きたい人はJRが駅からタクシーを手配し、餘部鉄橋の向こうまで送ってくれるとのことです。そういうことであるのならタクシーで餘部の向こうまでいって風のやむのをまとうかと考えましたが、向こう側に行って、それっきり全線運休となった場合、それこそ帰れなくなるのでそれはやめました。
ここでストップ!!餘部はわずかあと二駅!!
香住駅にて、ちょうど正午ごろです
仕方なく香住駅から折り返して福知山方面に向かいながら、どうしたものかなあと途方に暮れていると突如、チビスケが時刻表を取り出してなにやら一心不乱に考えています。しばらくすると「よし!決めた!路線を急遽変更しよう!」といい出しました。あっという間に路線変更となりました。(後で聞いたらこういうこともあろうかと何となく事前に代案を考えていたそうです)
「餘部鉄橋を見に行く鉄道旅」から急遽「北近畿タンゴ鉄道巡り」に変更となりました。
幸い「北近畿ゾーン券」を利用しているので余分な料金は一切かかりません!!
ところが私はタンゴ鉄道に関しては予備知識はゼロに近く、なにがなんだかわかりません。まあチビスケにすべてを任せることになりました。
豊岡に戻り「北近畿タンゴ鉄道」に乗ることになりました。ところがなんということでしょう!ここまで来たら「餘部鉄橋は運行再開しました」とのアナウンスが流れました!「ええーっ!!ここまで戻って運転再開か!!!」今から餘部に戻ろうかと思いましたが、今から戻ってまた天候が悪化するかもしれないし、出鼻をくじかれた感じもあり今回はあきらめることにし、タンゴ鉄道を楽しむことにしました(後で確認したところその時点で餘部に戻ってもゆっくり出来ないことが判明しました)。
豊岡駅に戻ります
こちらのホームはなんだかひなびておりいい感じ。雨も降っておらず暑からず寒からずの天気です。タンゴ鉄道の車両はブルーに塗られたいかにもローカル線といった感じのナイスな車両。乗車するとワンマンカーとなっています。
最初は良かったんだけどねえ
しかし!!!乗車してしばらくすると本格的な雨になってきました。雨足はどんどん強くなり外はほとんど見えません。途中、かの有名な「天橋立」を通過しましたが雨のためほとんどなにも見えないままの通過となりました。ああ!観光地に来ていながら外の様子は雨で全くわかりません!!
ひたすら耐えて列車に乗り続けます
雨じゃ雨じゃ!何も見えません!!
宮津駅で福知山行きに乗り換えます。
そうしてようやく目的地である「辛皮(からかわ)」駅に到着しました。
雨は小降りになり少しほっとしましたが、時刻はすでに15時をとうに過ぎています。朝の6時の新幹線に乗車してからすでに「およそ10時間経過」しています。日帰り旅行で最初の目的地到達まで10時間なんて、なんだかものすごいことになりました。
グルグルと迂回?します
さて、この辛皮駅はチビスケの説明では「秘境駅」とのこと。
降りてみると当然無人駅。がらんとしていい感じです。ホームには待合いがあるだけです。しかもこの待合いには扉がついています。扉がついているということはいざというときにはここで野宿ができるということです。当然野宿なぞしませんが、ちょっと得した気分に?なりました。
駅を降りて周囲を散歩しますが民家が数件あるのみで畑と林に囲まれています。雰囲気としては伊豆急行の「稲梓駅」をもっと枯れた感じにしたような環境でした。
右は駅に通じる道路です
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迎えの?列車が来たぞう〜
一時間ほど滞在して再び列車に乗ります。時刻は既に16時30分を過ぎています。
そうしてようやく福知山駅にたどり着きました。
JRを利用すれば豊岡から福知山まで数十分ほどしかかからないところをわざわざぐるっと回ってきたのです。まともな神経の方には無理だろうなあと我ながらよくやったもんだと思ってしまいます。
今度は福知山駅でJR線に乗り換えます。目指すは次の目的地「立木駅(たちき)」です
立木駅も秘境駅のひとつです。周囲はなにもないようですが、辛皮駅と異なりなんとなく「利用されている駅」という雰囲気がありました。周囲に民家が数軒あるくらいで商店なぞは当然ありません。でも、あまり「人里離れた」という感じがしないのはなぜでしょうか?
立木駅は30分ほどで離れました。既に時刻は17時30分を過ぎています。これで終わらせてもいいのですが、帰りの新幹線までまだ時間にゆとりがあります。そこで再びチビスケはぱらぱらと時刻表をめくります。その結果、急遽「高津駅」を訪問することになりました。
徐々に薄暗くなってきています
天気は再び雨模様となってきました。高津駅は周囲が畑の無人駅です。それでも券売機があったりします。さらに列車を待つ家族連れの姿が見られました。まあここはちょっとした無人駅といったところでしょうか?
こうなってくるともう意地ですね
踏み切りの左側にあるのは切符の自動販売機です。へえー、こんなものがあるんだと感心してしまいました
これにて本日の旅行は終了!というより、これ以上滞在すると本日中に帰宅困難となり翌日の仕事に支障を来す危険性があります。だいたい、まだ京都にも到着していません
薄暗く撮れていますが、実際はずっと暗いです(デジカメは暗いところでも強いのがよくわかります)
時刻は既に18時20分を回っています
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京都に着いたのは20時30分近くでした
京都からは混雑が予想されたのであらかじめ指定席をとっていましたが、これは大正解でした。自由席はごった返しており車内販売のワゴン車も入れないような状況でした。
滅多に指定席を予約することはないのですが、このときばかりは心底「指定席で良かった」と思いました。
東京駅に到着したのは
22時40分ごろ
自宅についたのは23時半すぎでした。
帰ってきたぞう!
目的の餘部鉄橋は見ることができませんでしたが、未体験である北近畿タンゴ鉄道もほとんど全線乗車したし(雨で何も見えませんでしたが)秘境駅も二つ行けたし、それにチビスケが意外と応用力があるのは結構感心しました。
でも疲れてたなあ、、、
来年には廃止される餘部に行ける日はあるのでしょうか???
明日は仕事じゃ!