この文章は2012年6月22日に「新しい創傷治療」で紹介された私の文章を適当に加筆したものです

「人口から読む日本の歴史-講談社学術文庫-鬼頭-宏」

ですが、購入して読んでみたろことひじょうに面白かったです

読んでいると、その中にこのような引用文がありました

「最近の(といっても1990前後のようです)栄養人類学的研究は、新大陸における土着農耕民の出生児平均寿命が狩猟採集民よりも短く、農耕化が必ずしも死亡率改善に繋がらなかったことを明らかにしている。その原因は、栽培直物(トウモロコシ)への依存は摂取熱量を高め、栄養を量的には向上させたが、穀物への過度の依存が動物性たんぱく質の摂取を減少させて、栄養の質的低下をもたらしたことにあった。発掘された人骨から見ると、狩猟民では乳児の死亡がもっとも多いのに対して、農耕民では1〜3歳の幼児が大きな比重を占めていた。離乳期における柔らかな澱粉質の食事が最近を繁殖させて下痢を引き起こしやすく、また蛋白質欠乏症をもたらしたためであった(井川史子 「骨で見分ける古代人の生活ぶり」「科学朝日」42巻12号

作者は初期の農耕化によってに乳幼児死亡率は改善されなかったという意見を紹介しています。人口の増加には寄与したかもしれませんが、死亡率は逆に増えているようにも見えます。一方、弥生時代以降の水稲農耕については死亡率低下の役割が無視できないようだとコメントしています。

 

 

 

それにしても上記の文章は糖質制限食というより炭水化物食?に関わることではないのでしょうか?糖質に依存することの問題点を上げているように思えます。これからは「主食」という考えは捨てて良いのではないか思います。従来のいわゆる「主食」というのは実は主食ではなく「おかず」もしくは「つけあわせ」と考えても良いのではないでしょうか??

 原本を読もうにもすでに科学朝日は廃刊になっており国会図書館にでも行かないと読めないでしょうが、1980年台の記事でこのようなものがあることにびっくりしました。

国会図書館まで実際に出かけられて夏井先生に届けられた方がおられました。著作権の関係でここでは紹介できませんが興味のある方は「新しい創傷治療」の2012年7月2日の記事をご覧ください