院長のひとりごと

当初は、もう少し花鳥風月を愛でる話や、世相を風刺するようなことを書いていこうと思いましたが、いつの間にか情けない話ばかりになっています。かといって愚痴めいた話はいやなのでこのペースが続きそうです。


院長のひとりごと その64

Sep.16.2007


いたいイタイ痛い(その2)


しばらく落ち着いていましたが、久しぶりにやって来ました尿路結石発作!

それはとある日、朝から何となくお腹がはるような痛いような違和感を持っていましたが特に気にもせずお仕事をしておりました。


 ところが午後5時頃から左脇腹が徐々に痛くなり「これはやばいなー、もしかするともしかして、、」と思い、痛み止めの座薬を手にして(普段から用意しているのです)トイレに向かいました。おしっこを見ると検査するまでもなく一目で血尿であることがわかります。「あーあ、来ちゃった」と諦めて座薬を使います。
 トイレから出てスタッフにその旨を伝えると事務員は「またですか」といった表情で、看護婦さんは嬉しそうに?「先生今のうちにペンタジン注射をしましょうよ」とのたまいます。「まだ痛みもあまり無いうちに座薬を入れたからたぶん大丈夫だよ」と答えしました。

 ところがところが、その後急速に痛みがひどくなってきました!「イテテ、イテテ、やっぱり注射して!」看護婦さんにお願いしてモルヒネ以外で最強の痛み止めであるペンタゾシンを腕にブスリと注射してもらいました。ちょうど看護婦さんの退勤時間となり「どうしようもなくなったら、点滴にでも来てあげますからね〜」と明るく言われて看護婦さんが帰っていきました。 

 診察室に戻ると、それまでガラガラだった受付になぜか患者さんが続々といらっしゃいます。本当ならば少し休憩したいのですが、そうもいきません。痛み止めの効果が出るまで約30分、副作用も出てくるでしょうと思いつつ診療に臨みます。最初の数人は痛みを我慢しつつ普通に診療しました。痛みのためにときどき「ウッ」と声が出そうになります。痛みで滲み出てくる脂汗をタオルで拭いながら診察を続けました。

 それでもやっぱりペンタゾシンは強力です!そのうち痛みは薄れてきました。ところがところが今度は鎮静作用が出てきました。立ち上がるとグラ〜リと一瞬目が回ります。それでも他は何でもないと思っていました。


 そうしているうちに常連さんのお母さんがお嬢ちゃんを連れて登場。話をしていると「先生、今日はなんだかヘン」と言い出しました。常連さんでもあり、楽しい方?でもあるので正直に「これこれしかじか」と事情を説明したところ「そーか、それで呂律が回っていないのねー」とのこと。あらら私は普通にしゃべっているつもりだったのに、やはりおかしくなっていたのですね。

 それからは患者であるお嬢ちゃんそっちのけで「石」の話で盛り上がってしまいました。「先生、お大事にね〜」と明るく言われて母娘は帰っていきました。明るいお母さんでヨカッタ!診察終了まであと30分くらいの頃に患者さんもいなくなり、やれやれと思い再び立ち上がると痛みはありませんがフラフラします。事務員も慣れたもので?「先生が倒れても私たちでは運べませんよ」と言われてしまいました。


 診療終了後はますますフラフラしてきたので、戸締まりをして一人クリニックでゴロリと休んでいました。そのうち眠ってしまいました。

 目が覚めると数時間経っていました。ふらつきも痛みも取れたので、念のため座薬をもう一個使い、予備の座薬を持って帰宅しました。トイレに行くと血尿どころかコーヒー色のどろどろのおしっこがボタボタと出ます。チビスケに「血尿で真っ赤だったよ」と話をしてお風呂に入ったところ、チビスケがやって来ました。

「お尻を見せて!」と言います。一体何のことかと思いつつ「なんで?」と尋ね返すと「だってケツが真っ赤なんでしょう?」と言います。

 ちがうっつうの!ケツ違いじゃ!!