院長のひとりごと

当初は、もう少し花鳥風月を愛でる話や、世相を風刺するようなことを書いていこうと思いましたが、いつの間にか情けない話ばかりになっています。かといって愚痴めいた話はいやなのでこのペースが続きそうです。


院長のひとりごと その63

May.27.2007


人はパンのみにて生くるに非ず




 先日、ちょっとした食事会がありまして誘われて参加してきました。参加した中にはお酒と食事にはちとウルサイ方もいらっしゃいました。食事が進むうちにそこのお店でもとっておきの一品とかで「森の伊蔵」とかいうお酒がありました。そこのお店でもなかなか手に入らないという事で各人に一杯ずつという事になりました。


 ところがところが、お酒が全く飲めない私にとってはそんな貴重なお酒も単なる「毒」と同じなのです。だいたい味が分かりません。「私はウーロン茶でいいです」と辞退しました。他の方々はグラスに注がれたその焼酎を口に含んで「いや〜いい焼酎だねえ!」としきりに感心しています。あまりにも皆さん喜んでいたので、私も一口お隣さんのグラスをなめさせてもらいましたがやっぱり判りませんでした。

 
 そのうち場が盛り上がって各人ウンチクをたまわります。「マンゴーはメキシコのが最高だよ」とか「○×ホテルの中華も美味しかったが、どこそこのお店は隠れた名店だよ」などと盛り上がっています。


 私はというと、「吉野家、松屋とすき屋の牛丼の味の違いはわかる」といったレベルなので何も口出しできません。何とかグルメ談義に加わりたいと思っても思い浮かぶものがありません。

 思い浮かぶのは、「そういえば浪人時代、予備校のそばにあった定食屋の230円のメンチカツ定食はうまかったなあー」とか「癌研時代に出前を取った山口屋の焼き肉定食は肉が冷たいときもあったけれどうまかったなー」とかとても口には出せませんでした。

で、今気になる食事?というものがひとつあります。それはカップめんなのです。それもただのカップめんではありません。

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 事の起こりはさる土曜日の事です。土曜日は2時半まで診療を行っていますが、時間が半端なのでお昼休みを取っておりません。大概は診療の合間にスキを見て食べて過ごす事が多いのです。ですからおにぎりとかサンドイッチのようなお手軽なものが殆どです。

 ところがその日はなぜかカップめんしかありませんでした。お湯を注いで患者さんが来ない事を祈ってでき上がるのを待ちます。しかしそうしたときに限って患者さんがいらして、しかも処置などが必要になったりました。

 小一時間が過ぎて部屋に戻ると、そこにはすっかりさめきったカップめんがありました。フタを開けると容器一杯に水分を吸収して膨張した麺が見えます。普通の人ならばここで捨ててしまう人もいるでしょう。ところがケチな私は「勿体ない」こともありパクつきました。口に含むと、味が妙に濃く麺はユルユルに柔らかくなっています。柔らかくて歯がない人でも楽に食べられそうです。でも何とも言えない味わいがありズルズルズルズルと一気に食べてしまいました。食べ終えると汁は麺に吸い取られて容器には殆ど残っていません。「これは塩分の過剰摂取で体に良くないなあ」と思いながらも全部食べてしまいました。

なんだかくせになりそう!!

でも医師として栄養指導失格!


先日も同じような事があり、やはり全部食べてしまいました。ラーメンを食べるときは決して汁を全部飲むような事はしないのですが、これではいけませんと思いつつ、汁をずっしりと吸った麺を食べていました。
ああ、なんだかくせになりそうです。でもこんなことを続ければ絶対体には悪いです!!それにしてもこんなことに感動している私の味覚は相当いい加減なのでしょうね

次はカップヤキソバでやってみようかな、、