院長のひとりごと

当初は、もう少し花鳥風月を愛でる話や、世相を風刺するようなことを書いていこうと思いましたが、いつの間にか情けない話ばかりになっています。かといって愚痴めいた話はいやなのでこのペースが続きそうです。


院長のひとりごと その57

Oct.18.2006


のむうつかう


 といっても今回も大した話ではありません。

何となくぼんやりしていたら、急に思い出したことがあります。もう10年以上前のことなので時効だと思いますので、、、。


 当時、外来に来ていたおばあちゃんのことです。既に80歳を越えていましたが毎週のように外来にやって来てよもやま話をしてかえっていくという方でした。病気の方といえばあまり理解が良いとは言えない方でしたが、楽しい方でした。

  数ヶ月に一度くらい「いつも診てもらっているから、お礼に」と言ってタバコを1カートンくれたものでした。いくら要らないよと言っても無理やり押し付けて帰っていったものでした。私はタバコを吸わないので、もらったタバコは欲しい人にあげていました。


 何回かそういうことを繰り返して、あるとき例によってタバコを持ってきたとき私は言いました。
 「そんなに気を使わなくてもいいよ。大体、私はタバコを吸わないし
そうするとおばあちゃんは
 「それじゃ今度、お酒を持ってくるから、どんなお酒が好きかええ?」
と聞いてきます。私はお酒も飲みません(飲めません)
 「せっかくだけれども私はお酒が飲めないんだよね、だから気にしないでよ」と答えました。
するとおばあちゃん、コマッタ顔をしてしばし考え込んでいました


「先生は、酒もタバコもやらんのけえ、、、、。」

「酒もタバコもやらんのか、そうすると好きなのは、、、


思わず意表をつくお言葉に絶句!なんて答えたか覚えていません。確かにこのときはまだ独身でしたので、まあ女の子を紹介されても問題はありません。
でももし、その時「そうだよ」と答えていたら、おばあちゃんはキュートなポッキュンポン・としたギャルでも紹介してくれたのでしょうか?いやどう考えても無理だろうなあ、、、。

その後もおばあちゃんは相変わらずタバコを届けてくれました。