コウノメソッド徒然草

その12 一年を振り返って

 

この夏以降、更新をサボっておりました。なんやかんやとやることが増えてしまってゆとりが乏しくなってしまったのです(忙しいのに収入が増えないのが悲しい)。
 さてお仕事といえば28日で一応年内の診療は終了させていただきました。
 診療で一番変わったのは、ここ数年認知症診療に力を入れていることでしょう。コウノメソッドを導入して以来大きく治療方針に変化がありました。なによりも「個人個人に合った治療法を探す」ということでしょう。いわゆる「万人に合うガイドライン」というものは認知症治療に関しては存在しないと思っていよいでしょう。一人ひとり微妙に症状は異なります。

 一般的な指針では「困ったら専門医に紹介」とありますが、私からすれば「専門医などは殆どいない」ということでしょう。いわゆる「専門医」と称するドクターの多くは処方内容がパターン化しており個人個人の症状の違いには手が回っていない印象があります。
 「専門医」から回ってきた患者さんが「薬剤を減らす、調整する」だけで劇的に改善した例はいくらでもあります。

 ただ、当然私の技量では手に余る方も当然おられました。希死念慮(要するに死にたいと言い出した)が出現し、これはまずいと思い精神科に入院させたこともありますし、「却って悪くなった」と言われ転院された方もあります。

 幸い私には治療方針に関して相談する仲間がいます。困ったときに力になってくれる仲間です。本当にありがたいことです。私が知らなかったようなことも的確に教えてくれます。本当にありがたいことです。
 来年も少しでも皆さまの力に慣れるように精進したいと思っている次第です