分類不能項目


Vol. 54

2012. June.24

楽しい工作教室〜ヘッドホンアンプを作る〜





 前回、連休の時にちょいとした電子工作「USBオーディオDAコンバーターキット」と ChocoMoriAmp を組立て、うまくいったものだからその気になってしまいました。そのようにしているうちにこのような本を紹介されました

理解しながら作るヘッドホンアンプ

初心者にもわかりやすく理論から実際まで書いているとのこと。しかも基盤が付属しています。早速購入してみました。

このような配線の基盤が付いております


 
まず理論から、と思って読んでみますが全く理解不能。なにがなにやらわからず早くも挫折か?でもせっかく基盤が付属しており、配線図を見ると「きちんと部品を取り付ければどうにかなりそう」。そこで一念発起して実際に作って見ることにしました。


 前回作成したのはキットになっていたので、部品も全て用意され、説明書通りにハンダ付けなどを行えばできてしまうものでしたが、今回は部品はついておりません。幸い都内在住なので時間を見て秋葉原に行ってきました。通信販売で全て済ますという手段もあるのですが久しぶりにパーツあさりをしたかったのです。
 電子部品を目的に秋葉原に行きましたが時間がなかったのでとりあえず、ケース、電源、抵抗を購入してきました。
抵抗は小さい小さい店舗でピンセットでお目当ての抵抗器をつまみあげ、お盆に入れていくのです。ああ、なんだか懐かしいなあ、こんなことをやるのは高校以来だなあなどとちょっぴり照れくさかったりします。

 残りの部品は通信販売を利用しました。いやあネットってほんとうに便利ですねえ。昔だったら秋葉原を一日ウロウロしてどうにか手に入れたものが自宅でパソコンの画面を見ながら注文して数日後には届くのですから
 
 さて、数日たって部品が揃いました。部品をチェックしていきます。抵抗なぞは異なる抵抗が一袋にまとめて入れられているので一本一本テスターで確認しながら振り分けます。

抵抗値を測定し分類します


 ここで問題発生!1本だけ間違えて購入したことが発覚!測定間違いかと思い何度測定しなおしても違います。コードを確認してもやはり違う部品でした。ああ不覚!おそらく隣の箱に入っていた抵抗を間違えて購入してしまったのです。まあ1本50円ですので金額的には問題ありませんが、これは再度購入せねばなりません。

本体に書かれている縞模様の色の組み合わせで抵抗値がわかるのですが、私ごとき初心者は測定しなおしたほうが間違いありません

 
 通販で届いた部品を確認します。ネジ類も一緒に購入したのですが、よく考えてみると企画が全く異なり使い物になりません。まあこれも一袋100円前後のものですが、、、。そしてあれ?と気がついたのは可変抵抗器、すなわりボリュームですね。よくみるとこれはモノラル用でありステレオには使えません。ああ、これは失敗!ボリュームは1000円前後するのでこれが一番の失敗でした。
 

まちがえちゃったあ、、、


 後日、再び秋葉原に出かけ、これらの部品を購入してきましたが駐車場代、その他を考えるとなんだがもったいない出費でした。
 
 まずは基盤に購入してきた部品を取り付けていきます。どこに何を取り付ければよいかは本を見れば書いてあります。コンデンサーやトランジスタの取り付ける向きに注意をはらって取り付けて行きます(実は最初トランジスタの装着方向を間違えていたましたがハンダ付けの前に気が付いてセーフ!でした)
 
 慣れている人ならば休日一日でできるとのことですが、慣れていないのてあまり時間をとることがないので一日30分くらい(しかも毎日ではない)ずつ作業を進めました。
ある日は抵抗のみとりつけ、あくる日はコンデンサーのみ、また別のはトランジスタに集中、といった具合にのんびりと進めていきました。
 

とりあえず組み付けるべきものは組み付けました


 数日かかって基盤を組み上げ、マニュアルにしたがい電源につなげ、指定された部分の抵抗などを測定し問題がないことを確かめました。我ながら一発でうまくいったなんて信じられないくらいでした。
 
 基盤が一段落したら今度はケースの加工です。型紙を作って、穴あけの位置を決めてドリルで穴あけをします。なぜかドリル本体は所有しているので穴あけ自体はすんなり進みます。ところが穴の直径、仕上げが大変そう。そこで近所のホームセンターでステップドリルという安くはありませんが各サイズの穴あけ$仕上げができるものを購入してきました。今回の作業で新たに購入した工具類がこれでした。

パネルに穴を開けてパーツを組んでみました

これが今回購入した秘密兵器?ステップドリルです


 
 しかるべき箇所に穴を開け、パーツを組み込んでいきます。
実際に合わせてみるとフタが閉まらなくなったりしてしまい、部品の取り付け角度を調整したりします。
 


配線中、右側の四角い部品がボリュームですが、実は上に出ているピンがケースに接触してフタが閉まらないことが発覚!90度回転させて解決することが出来ました


 

 さて、ここからが私にとっての一番の関門である「配線作業です」配線作業はどこに何を取り付けるか、線の長さをどのくらいにするかなどと配線図と現物をにらめっこしながら決めていくのです。情けない話ですが配線図とにらめっこして理解するのに3日くらいかかりました。更に配線してから組み上げると2箇所ほど線が短すぎることが発覚し、やり直すことになりました。

とりあえず配線作業完了!でも実は正面のパネルが左右反対です(このあと直しました)


 それでもどうにか出来上がりました。電源をつなげてスイッチを入れるとダイオードが美しく光ります!おお、やった!!思わず小躍りしそうになりました。
 
 機器に接続するとちゃんと音が出ます!!なんとなく高品質な音になったような気がしますが断言するほど私には審美眼はありません!(^_^;)

感激の一瞬!


 
 さて、最後にマニュアルに従い要所要所の抵抗値、電圧を測定し調整する必要があります。これがまたマニュアルを読んでも良くわからず、これを理解するのにまたも3日ほどかかりました。ようやく理解することが出来、無事調整することができました

然るべき所の抵抗値を50Ωに調整したところです


 
 現在PCと接続し(たぶん)良い音を聞かせてくれます。何よりも自分で作ったというのが嬉しい限りです。慣れた人なら一日で完成できるらしいですが、私はのんびりとやっていたので一ヶ月以上かけて作ったような気がします。まあ急ぐものでもないし楽しませてもらいました

できたぞお〜 実はボリュームのシャフトが長すぎルので適当に切断してツマミをつけるのですが、切断用のカネ鋸が行方不明なのでそのままにしていますす。そのうち見つかったら実行します

自宅でPCに接続しているところ。配線が見苦しいしDACコンバーターがむき出しなのでケースに入れたいなあ。畳の上というのも貧乏くさいなあ


  
 それにしても通販だとトランジスタは10個単位くらいでの購入となり、未使用部品が結構残ります。なんだかもったいないです。それならばもう一台作ってしまおうかなどと不埒な考えが頭の中を横切る今日この頃です。

このトランジスタは8個単位で販売されていますが使用したのは2個です