当院における湿潤療法の実際
case4 ラーメンのスープを体幹にこぼした生じた熱傷(1歳男児)
カップラーメンをつくろうとして沸かしておいたお湯をあやまって体にかけてしまった熱傷の例です
某有名小児医療センターに救急車で運ばれ、消毒の後軟膏を塗布され包帯で覆われていました
毎日消毒に通うように指示され、ガーゼをはがす際に痛みで大泣きしていたようです。当然入浴は禁止
2009年2月20日当院初診時。ガーゼには軟膏が塗られていたのでガーゼが創傷面に癒着することなくとれましたが、子供は恐いのでしょう。大泣きして暴れていました。そのためにピントも合っていません。やけど自体は感染の兆候もなく、浸出液なども見られませんでした。
感染などの徴候もないのでやけど面をお湯であらって、白色ワセリン(プロペト)を塗布した上にサランラップでラップしました。母親にやり方を指導し、自宅で処置をしてもらうことにしました。当然毎日入浴させて「お湯で洗い流す」ように指導しました
2月23日の状態。まだ処置をいやがります
2月26日。この頃には診療をいやがらなくなりました。処置はすべてお母さんがやっています
発赤が薄くなっています
左が3月5日、右は15日の状態。15日の時点でもうラップはいらないと判断し、直射日光に当てないように気をつけて経過を見ることにしました
4月3日の状態。なにもしておりません。やけどの境界が判りますが段々と薄くなると思っています